第2次世界大戦中、捕虜による金探鉱が行われる中で、厳しい労働下にもかかわらず、誰もが元気で、持病が治るなどの報告があったことから、廃坑後に坑内の調査が行われました。その結果、坑道内の高いラドン濃度が確認されたのです。1952年より坑道を利用したラドン浴療法が始められ、現在ではラドン浴を目的として世界各国から多くの人が訪れています。
天然の放射線ホルミシスの効果を治療に利用しているのがオーストリアのガシュタイナー・ハイルシュトレンです。廃坑となった坑道内に自然に溜まったラドンガスを利用してラドン浴が行われています。
ハイルシュトレンの坑道内
坑道内でのラドン浴風景
坑道内でのラドン浴は保険適用となっており、併設のクリニックの医師の診療後、1回45分程度、隔日のラドン浴治療が受けられます。
ドイツ・オーストリアではラドン浴は自然療法・坑道療法として確立され、ガシュタイナー・ハイルシュトレンでのラドン浴は医師が患者に勧めるケースもあるといわれています。